TinkerBell First Project 「ENTRANCE」

主人公

上条 智也

 本作品の主人公で央瀬町出身の青年。
 全国を転々とする生活から単身帰郷、現在は創法大学に通っている。
 クールなところが前面に出てしまい、学内の人間には無関心・無愛想といったマイナス的な印象ばかり持たれている。
 しかし、それは幼少時からの人生体験の歪みが原因であり、決して本人が望んでいることではない。その状況から抜け出そうと懸命であるが、感情を表現するということに於いて不器用なだけな のだ。
 彼の心の中で、最もウェイトを占めているのは、正体の分からない罪悪感。それに関する事柄のみ記憶から抜け落ちていて、正体が分からない故に自分を責め、苦しんでいる。
 そんな状況の中で手にした一冊の本、城之内正義著「絶望という名の迷宮を抜けて」によって心を動かされた主人公は、その人物に 会うことを決心する。
 訪れた大学で様々な心と触れ合い、彼はやがて、緩やかにではあるが癒しへと歩んでいく。

 「例え都合よく編集されてしまった、上書きの過去だとしても、あるだけましだ。
 俺には、それが無い…。ここへ来れば変われると思った…。
あの人に会えば、何かが分かると思ったんだ…」

戻る
1999(c)CyberWorks TInkerBell