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男「あ……あ……」

喉がヒクヒク、もどかしく蠢いた。次第に視界がハッキリしてくる。

千明「じっとしていなさい」

もう一度、決め付けるように、同じ言葉がかけられた。

ギョロッと目だけを動かすと、奇怪な光景が映り込んでくる。

女医の顔。

そして、むき出しになった俺の……俺の……

寝台? いや、手術台?

体はそれに固定され、腰から上が、滑稽なほど高く持ち上げられている。

何故かビンビンにそそり勃ったイチモツが、尿道口をこちらに向け、小さくひくついていた。

男「あぁあ……あ……」

全身が細かくわななく。

一瞬チカッと、頭の奥に何かが閃いた気がした。

――おしおき。

これは……これは……これは……

千明「とりあえず、あなたの精液を採取しておきたいの」

男「……あ……」

せいえき?

初めて聞く言葉のように、俺には思えた。

頭の芯がずっしり重く、痺れたようになっている。

女医はにんまり笑うと、ゴム手袋をはめた手を、見せつけるようにちらつかせた。

千明「まずは……」

男「ひっ――――」

ヒヤッと冷たい感触に、身が縮まった。

ぬめりを感じたのは、その直後だ。

グチッ……グニュグニュ……ヌチチ……グチ……ッ。

男「はっ、はぁっ、はぁっ……あっ……あっ……」

女医の手は止まらない。

肛門の中を女の指でかき回され、耐え難い恥辱感の中、けれど一方では、俺の体はおかしな感覚に支配されつつあった。

男「あぁあぁ……」

喉の奥から、勝手に呻き声が漏れ出してくる。

下半身の感覚が次第に、熱っぽい疼きに囚われ始めた。

千明「クッ……ククッ……どうしたの、恥ずかしいの? お尻の中を指でこんなに弄られて……」

男「あっ……あっ……ああっ……」

ヌチリッ……グチッ……ヌプヌプッ……

両脚を固定され、肛門もタマもペニスも丸出しにされ、前立腺への刺激で勃起を促される。

尿道口はいつしか濡れて、ヨダレのようにみっともなく、カウパーを垂らし始めていた。

千明「陰嚢がこんなにプリプリして……ククッ……ねぇ、肛門がキュウキュウ締まってくるわよ」

男「ひっ……あっ、あっ……あぁああ……あっ……」

千明「ここが気持ちいいの? お尻の穴をぐりぐりされて、勃起ペニス濡らしちゃってるのね?」

男「ひぐっ……! はひっ……あひぃいぃ……っ」

ぬぽっ、ぬぽっと音を立てながら、女医は指を抜き差しし始めた。

排便感が一層強くなる。

もしかして本当に漏らしているのではないかと、頭の片隅に怯えが走った。

千明「嫌だ……もうペニスがビクビクして、漏らしてしまいそうじゃない」

男「ひっ……、い、いや、だっ……あぁあぁ……」

下半身が丸ごと、自分の体とは別の何かにすり替わったようだ。

表皮の内側に、何千匹もの虫が蠢いているかのような感覚。

表面を指で掻きむしっただけでは、決して鎮められない衝動……

千明「まだよ?」

女医はさも楽しげに、キューッと唇を吊り上げた。

千明「こんなだらしない、情けないペニスだなんてね。そんなに早く射精されても……ねえ?」

千明「私はもっともっと濃厚で、ドロッドロの精液を採取したいんだから……」

グニュグニュと腸壁をこね回しながら、女医は囁く。

細やかでいて傲慢な二本の指の動きが、大便の通り道でしかない筈のそこを執拗にこすると、

男「あっ……あっ……あぁあぁ……あっ……」

咽び泣くような声が、俺の口から漏れ出してしまうのだ。

――ゆるしてぇ……

つぷっ……ぐぷっ、ぐぷぷっ……!!

男「ひぎぃいぃいいぃっ!!? はひっ、ひっ、あっ、あぐっ、あぁああああっ……!!?」

ぐぷんっ――という、衝撃。

突き刺される。

尿道を貫かれる……!!

男「(はっ、はいっ、て、ぐりゅっ、あぁあああっ、チンポにぃっ、チンポに管ぁっ、管っ……っ、ずっ、ずるずるっ、は、はいっでぐりゅぅうぅううっ!!!!)」

それは全く未知なる感覚だった。

ぞぞぞぞ……っという、尿道が、液体以外のモノに広げられ、こすられ、撫で回される違和感……!

男「あっ、あがっ、あっ、あぁあぁぁぁ……っ!!」

背を弓なりに反らし、白目を剥きそうになりながら、俺はペニスを縦に割られるような気配に愕然とし、呻いた。

ズブブブッ……ズブッ……ズルルルルル……ッ!!

男「あっ――あぎっ……ぎ、あ、あぁあぁぁ……あぐっ……あぁあぁぁあぁあぁ……!!!」

千明「はぁん……、んふ……、最初さえ入ってしまえば……」

男「ひぎっ――あ、あぁっ、ひゃめれ……っ、やらっ、いやらぁああぁっ、ちんちんちゅぶれりゅっ、おひんひんちゅぶれりゅぅうぅぅっ!!」

千明「クフッ、クククククククッ、クフフフフフッ!!」

俺の喘ぎ泣きを聞きながら、女医は目を細め、白い喉を大きく反らして哄笑した。

そして――

前立腺への刺激にリズムを合わせるように、女医は片手でカテーテルを持ち、それをズポズポ上下させてくる。

千明「クヒヒヒヒヒヒッ!! ほらほら、もっと鳴きなさいよっ! もっとっ、もっとよぉっ! 私の可愛いモルモットちゃぁんっ!!」

男「んぐぅうううぅぅっ!! んっ、んっ、んぐっ、んぶっ、おっ、おごっ、おぉぉぉぉおぉぉおっ!!!」

グニュグニュッ、グチチッ、ズニュッ、ズニュプッ、ズブブッ!!!

ズプププッ! ズプッ、ズルルルルッ、ズプッ、ズプッ!!!

男「あがっ――あっ、がぁあああぁぁっ!!! あがぁああっ、あっ!!! あっ!!! あぁあぁ~~~~~っ!!!!」

下半身を、何重もの破裂が覆い尽くしているようだった。

そこにあるのは最早快感でも痛みでもなく、炸裂する熱と光のイメージのみだ。

こめかみにニューッと、ミミズのような血管が浮き出しているのが判る。

きっと今、俺の顔面は赤鬼のような色に染まっているだろう。

口からはヨダレだけでなく、ブクブクと泡まで吹いて、完全に白目を剥いて、俺は喉が破れるほどの絶叫を迸らせていた。

千明「クフッ、クククククッ、クヒヒヒヒッ、かぁわいいお顔ぉ……っ! ケヒヒヒヒヒヒヒッ!!」

女医は怪鳥のように高らかに嗤う。

頭蓋骨が収縮してくるような脳髄への圧迫を感じながら、俺はその指が、また不穏に動くのを認めた。

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