無窮の空。無窮の大地。この世の全てを擁した大陸。
その中心に、豊穣と祝福のエルフの国――マーラディアンはあった。
夢と慈しみ、愛と喜びに満ち溢れた希望の地。

異世界の異端者は「世界間転送装置(ゲート)」を使い、
呪われた死者を率いて人間界に攻め込んだ。
熾烈を極めた戦いは、辛くも人の勝利によって終わる。
首謀者であった異端の凶者も、
紅の姫アルティーシア(アーシャ)と春風(はるかぜ)さくら達の活躍によりその存在を葬られた。

エルフの王国・マーラディアンでの反乱を無事鎮圧した春風さくらは、
アーシャや友人・屡雨ゆずはと共に平穏な生活に戻っていた。
残されたゲートは第一級機密事項として、
協会の厳しい監視下に置かれ、保護された……はずだった。

しかし―――……

平和は長くは続かなかった。
滅亡したはずの巨人族(ギガント)の王国・キングディックからの襲撃――
人間界に未曾有の危機が訪れたのだ。